「中山雅史と日本サッカーの20年」タイトルに魅かれて久々にNumberを購入する。
中山雅史選手で真っ先に思い出すのはドーハのワールドカップ予選で途中出場してラインを割りそうなボールをスライディングで残し瞬時にシュートしてゴールをきめたあのシーン!絶対あきらめるなを体現したあのプレー!
今回のNumber完全保存版は中山雅史選手の胸に響く言葉が詰まってる。
・練習も試合とまったく同じ。当たり前にリスクを背負ってプレイしていました。
「一生懸命ですから(笑)」
・本番になったら本気でやるよという人もいますね。
「スーパーな人ですよね。どうぞやってください、だけどもしやれなかったら、どうするんですかと思います。言い訳ができないですよね。練習で手を抜いたからだとは言えない。ぼくはスーパーじゃないから、本番になったら本気でやるというのはあり得ない。プレイから言い訳をなくすためには練習を積み重ねるしかなかった。だけど練習しても練習しても思うようなプレイができなくて、試合のあとはいつだって悔しかったですね」
・最後に一つ教えてください。小学校4年生の時にサッカーを始めてから今日まで、ストライカー・中山雅史の核を成していたものはなんだったのでしょう。
「あるのは負けず嫌いとサッカーを愛する気持ちだけ。他にはなにもないから中山雅史だった。なにもないからなにかを得ようともがき苦しみ、もがき苦しむことから抜け出すために、手を伸ばし、その先をつかもうと努力した。ずっとその繰り返しだったのかなと思います」
「ゴンは試合中、チームにポジティブな声を掛けることができる。点を取られてしまったら『こっちも点を獲ろうぜ』とか『やろうよ』と盛り上げてくれて、味方を勇気づけてくれる。サッカーには戦術とか個々の技術とかいろいろあっても、最後はパッションに拠るところが大きい。これには声掛けが物凄く大事で、全部をプラスにしたり、逆にマイナスにしたりする。アイツは常にプラスのパッションを出してくれて、それによってチームはプラスに導かれた部分があった」
2007年インタビュー再録
「ただ、サッカーが高度になったり、取り巻く環境が複雑になってくると、当たり前のことを当たり前にやることは確かに難しくなって来ています。俯瞰してみると、こうすればいいのに、ああすればいいのにと思うことはいっぱいあります。でも、いざピッチに立つと色んなプレッシャーがあったり、後ろからの指示や作戦、味方の混乱など様々なことが複雑に絡み合って、当たり前のことが当たり前に出来なくなってしまっているというのは、最近感じますね。当たり前のことを当たり前にやることが、実は一番スーパーなプレーだと僕は思います」
トレーナーだけが知っている魂の感触。時見宗和=文
「本気でやるのはなんだか格好悪い。がんばったって意味ないじゃないか。10代の頃は斜に構えてものごとを見ていたけれど、ジュビロに来て中山さんに会い、一生懸命がんばるということに裏も表もないことを知った。ボールを追いかけながら、佐々木は思った。子どもたちを通して、いつかかならず未来に伝えよう。中山さんから教わったことを。」
ゴン語録(情熱と笑顔の金言集)
「僕はチームが下痢のときと便秘のときだけ使われる。」
「僕にとってW杯は、もうDカップやEカップなんて問題じゃない大きさです。Wカップですからね。」
「全てのプレーを偶然ではなく必然にしたい。」
中山雅史選手、本当にお疲れさまでした!!